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健康管理

栄養士さんのワンポイントアドバイス

第7回『節分と鰯(いわし)』
節分のこと、皆さんはどのくらい知っていますか?
実は、節分とは「季節を分ける」という意味があり、春夏秋冬すべての始まりが「節分」なのです。日本では昔から立春が1年の始まりとされていたので、立春の前日である2月3日が節分の行事として今も残ったと言われています。1年の始まりが立春と言うことは、その前日の2月3日は昔の大みそかにあたります。つまり、新しい年(立春)を迎える前日(節分)に厄を払って福を呼び込むために豆まきをするのです。

なぜ大豆なのか?大豆は五穀の1つで、日本では米の次に神事に用いられてきました。米より粒が大きく投げやすいことから大豆になったと思われます。厄払いの大豆から芽が出ることは悪い芽が出るという意味で縁起が悪いとされるので、必ず炒った大豆を使います。

昔の大みそかにあたることから、江戸時代頃はおそばを食べるのが一般的だったそうですが、節分によく食べられる物として最近では恵方巻きが人気ですね。現在の恵方巻の起源は諸説ありますが、江戸時代の終わり頃に大阪の商人たちの間で商売繁盛と厄払いの意味を込めて海苔巻きを恵方に向かって食べたのが始まりとされています。大阪の一部地域での風習だったそうですが、コンビニなどが全国的に販売促進を行い、1990年前後に一気に広がったようです。具材は何でも良いそうですが、七福神にちなんで7種類入れると良いそうです。

また、匂いのきつい物を鬼が嫌うということで、鰯を戸口で焼いたり、鰯の頭を玄関に飾ったり、食べたりなどの習慣が西日本を中心にあるようです。鰯は栄養価が高く、良質なタンパク源であり、泳ぐカルシウムと言われるほどカルシウムが豊富で、脳血栓や心筋梗塞などの病気を防いでくれるドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)が豊富に含まれています。ぜひこの機会に、節分の由来を教えながらお子さんたちに食べさせてあげてください。煮干しなども鰯なので、煮干しを毎日かじるだけでもカルシウム補給になりますよ。
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