教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
2015年10月園医さんのつぶやき「感染性胃腸炎について」
運動会はとても良い天気で、皆さん活躍されて良い思い出になったことではないでしょうか?中秋の名月も楽しみましたか?
台風21号が逸れてくれて九州に直接被害がなかったので良かったのですが、咳き込んだり、ゼイゼイ言って夜から明け方にかけて、しっかり眠れない方がいらっしゃる様です。幼児を含む小児の喘息の症状が持続する方には、気管支拡張薬(吸入薬、内服薬、貼付薬)とともにロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRAと略、オノン『=プランルカスト』、キプレス、シングレア『2つともモンテルカスト』など)による治療が必要になります。気管支拡張薬は症状を和らげる薬剤で即効性はあるのですが、次の喘息発作を抑える効果がありません。LTRAは、次に喘息発作が起こるのを軽症化する効果が期待できるので、予防薬として最初に用います。それでも発作が頻繁に起こる、または、一度喘息発作が起こると早めに対処し始めても症状悪化が止められず、入院を防ぐことが出来ない場合はステロイド吸入を予防として用います。ステロイドの内服や注射などの全身投与に比べると副作用が少ないのが利点です。まだ、これらの予防的治療をしていなくて、頻繁に急患センターで気管支拡張薬の吸入を行っておられる方は、主治医に自宅での吸入療法についてご相談下さい。
秋が深まり、突然冷え込みますとノロウイルスなどによる感染性胃腸炎(≒おう吐下痢)にかかる方が増えてきます。例年ピークは11月ですが、少しずつ感染性胃腸炎の患者さんが来られており、油断できなさそうです。
まず、症状に合わせた対処の仕方です。嘔吐した場合は、30分くらい飲食を止めます。その間、嘔気・嘔吐なければ少し水分摂取させてみて下さい。水分を受けつけなかったり、一旦飲んでも1~2時間以内に嘔吐するようでしたら、早めに医療機関を受診しましょう。5~6回以上嘔吐するまで様子をみているのはお勧めできません。下痢だけの場合は、欲しがる分だけ水分や食事を与えて下さい。下痢の回数が多い時は、OS-1など、塩分と糖分と水分のバランスが理想的な経口補水液を使用した方が理想的と思われます。対症療法としての処方は整腸剤が主となりますが、カンピロバクター他の細菌感染が否定できない時は抗生物質の投与も考えます。ノロウイルスが否定できない時の吐物の処理は、家庭用の塩素系漂白剤(ハイター、次亜塩素酸ナトリウム、5%の濃度が多い)を10mlとって、水490mlと混ぜて0.1%の濃度にして吐物がついた床、衣服などを消毒します。その際は、ゴーグル、ビニール手袋、ビニールエプロンなどの着用がお勧めです。
詳しくは福山市のノロウイルス対策に写真と図が載っていますので、どうぞご参照ください→ http://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/uploaded/attachment/3047.pdf
厚労省ノロウイルスQ&A→ http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000090135.pdf
 お忙しいと思いますが、手洗いをしっか
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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