教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
園医のつぶやき その5 「予防接種について」
スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋、選挙の秋(??)・・・、皆様堪能されておいでのことと思います。
今月は最近めまぐるしく制度や種類が変わってきている予防接種について、その目的などを考えて行きましょう。
 一昔と言っても、平成になったばかりの頃、まだ麻疹(はしか)にかかる患者さんはおられました。麻疹は、はじめの数日間は咳、鼻水、37℃後半から38℃台の発熱があり、発熱し始めて4~5日目に39℃前後の高熱とともに発疹が出現します。そのまま良くなる人もいますが、6%の人に肺炎や、0.1%の人に脳炎になると言われています。麻疹肺炎や麻疹脳炎の治療は大変困難で、生命の危険にさらされることも有り得ます。幸い、宗像市内のMR(麻疹+風しん)ワクチンの接種率は1期、2期とも全国上位です。しかし、今年度まで行われる3期と4期は、あまり接種率が良くないので、もし、ご近所の中学校1年生(3期)、高校3年生(4期)のお兄ちゃん、お姉ちゃんが受けていなかったら、せっかく無料ですので受けましょう、と勧めて頂けると幸いです。
 最近変更になったものとして、生ポリオワクチンに代わって、不活化ポリオワクチンがこの秋から始まりました。幸い供給も安定しておりますので、まだ1回もポリオワクチンを受けていない方は3回、生ポリオワクチンを1回だけ受けられた方は2回、不活化ポリオワクチンを受けられて下さい(急ぐ必要はありません)。生ポリオを2回受けた方は、不活化ポリオワクチンを受ける必要はございません。追加接種は、国からの承認待ちです。
 インフルエンザワクチン接種の望ましいタイミングは?と良く質問されますが、実は答えがありません。その年に流行する時期に対して、結果的にタイミングが良かった、そうでもなかった、と言うことしかできませんが、1回目を10月~11月、2回目をその1~4週間後というのが目安です。最後に、この数年間でワクチンの種類が増えましたので、時間と手間が必要です。以前ほどインフルエンザワクチンに時間を多く使うのが難しい現状です。どうかご了承願います。(他の種類は、別の機会にまたお話させて下さい)
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
バックナンバー