教育改革の推進
健康管理
園医さんのワンポイントアドバイス
幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
園医のつぶやき 5月号 その156「寒暖差が激しいため、体調管理にはご注意を!」
みなさま、こんにちは。つつじの花や藤の花が見ごろになりましたが、お元気でお過ごしでしょうか?お花はきれいですが、このところ朝と昼の気温差や、週の中でも寒暖差がはげしくて、自律神経の適応が追い付かず、起床時間がつらかったり、風邪をひきやすかったりする状況が続いています。以下に最近流行している病気の事や、お子さんが示す傾向についてお話し致します。【感染性胃腸炎】(おうと・げりを含みます)
今年の2月半ばから、ずっと流行が続いています。原因はノロ、ロタなどのウイルスや、カンピロバクターなどの細菌によるものも報告されています。3月末から4月にかけての胃腸炎は、高熱を伴い、嘔吐の回数がそれほど多くなくても、とても顔色が悪く、輸液をするケースが多かったです。お子さんに症状がある際に登園するかどうかですが、保護者の方へのお願いです。24時間以内に複数回の嘔吐や水様便がある、食事や水分を摂るとその刺激で下痢をする、下痢と同時に体温がいつもより高いなどの症状がみられる場合や、朝に排尿がない、機嫌が悪く元気がない、顔色が悪くぐったりしているなどの症状がみられる場合は登園を控えて、かかりつけ医に受診して下さい。
【急性呼吸器感染症】(かぜ)
今年の4月から、感染症サーベイランス(調査)で新設されました。かぜ症状を引き起こすウイルスは数百種類あると言われています。その中で迅速検査ができるウイルスは、インフルエンザ、新型コロナ、アデノ、RS、ヒトメタニューモ(年齢と状態に制限あります)の数種類のみで、ライノウイルス、パラインフルエンザウイルス、エンテロウイルス属等の迅速検査はありません。いずれにせよ、夜間しばしば咳せきのために起きる、ゼイゼイ音、ヒューヒュー音や呼吸困難がある、呼吸が速い、少し動いただけで咳が出るなどの症状がみられる場合や、朝から37.5℃以上の熱や、元気がなく機嫌が悪い、食欲がなく朝食・水分が摂れていないなど全身状態が不良である場合には登園を見合わせ、かかりつけ医に受診をして下さい。なお、三次病院に入院した際には治療方針決定と院内感染を防ぐために、フィルム・アレイなどのウイルスの核酸の検査を行い、原因ウイルスをおおまかに同定する場合があります。
5月末に内科健診で幼稚園に伺います。園児さんたちの健康状態や成長を評価させていただきます。内容につきましては6月号でお話させていただければ幸いです。
ヒノキの花粉の飛散も減ってきていますが、黄砂が飛んでくる日があり、目と鼻の症状が続く人が多いですね。ゴールデンウイーク中には気温が急上昇する様ですので、みなさまご自愛のほどよろしくお願い申し上げます。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生