教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
2018年10月『これからの時期、気をつけたいこと』
 運動会、台風接近のなか、園児さんも保護者さんも園の先生方も大変でしたでしょうが、これからの行事も楽しく、明るく取り組んで行きましょう。
夏から秋へと季節の変わり目で冷え込んで、のどの痛み、鼻水、咳が主症状の風邪と、嘔吐や下痢の急性胃腸炎が流行しています。もともと、秋は呼吸機能がわずかに低下する季節です。それに加えて朝の冷え込みでゼイゼイは言わないまでも咳き込みが強くなったり、台風の発生~接近で喘息の症状が出やすくなったりします。吸入器をお持ちで吸入液のストックが残り少なくなっている方は、天候悪化する前にかかりつけで処方してもらって下さい。急性胃腸炎の方は、現在のところノロウイルスの流行に至っていませんが、10月~11月(~12月?)にかけて流行する可能性ありますので、基本的な手洗い、吐物の処理など、お気をつけ下さい。
 関東地区を主に、風しんが流行しております(東京都では2018年1月~9月23日まで239人が風しんに罹患)。特に注目すべきは男性患者さんが多い事です。20~40代の方が多いですが、50~60代の感染者もおられますので、油断・過信は禁物の様です。
 風しんの免疫がない妊婦さんが妊娠初期~中期に感染すると、これから生まれてくるお子さんに先天性風疹症候群(CRS)が発生する危険性があります。先天性心疾患(動脈管開存、末梢性肺動脈狭窄、心室中隔欠損、心房中隔欠損のいずれか)、難聴、白内障がCRSの3大症状です。ワクチン接種された方でも、数年~10年経って感染を防ぐには不十分な抗体価まで低下している方が散見されます。妊娠中の方は予防接種できませんし、ワクチン接種後は理想的には3か月(最低2か月)の避妊が必要です。これから妊娠を計画されて、1回目の妊娠時に抗体価が低かった方は、風しん単独ワクチン、MRワクチンの入荷が不安定ですので、一度かかりつけ医に母子手帳(風しん抗体の検査結果)を持参されて、ご相談願います。
今まで公費で風しんワクチンを接種したことがないお母さん、お父さんにつきまして市から助成があります。助成条件の確認作業がありますので、宗像市教育子ども部子ども家庭課にご相談下さい
 10月に健診で幼稚園に伺います。どうぞよろしくお願い致します。


東京都感染症情報センター
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/rubella/rubella/
宗像市の風しんワクチン助成
http://www.city.munakata.lg.jp/kosodate/w052/010/010/020/040/020/20180306183823.html

<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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