教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
園医さんのつぶやき 3月号(その106)『お医者さんの職種について』
こんにちは。3月になりましたね。
2月は、園に鬼さんが出没したとかしなかったとかウワサを聞きました。元気よくやっつけられましたかね?そのおかげか、園では病気は大流行しなくて済んだ様ですね。
他の園では感染性胃腸炎、RSウイルス、溶連菌、アデノウイルスが少しずつ流行していたみたいです。それらの感染症以外には、寒暖差による風邪をひいた方々がおられましたが、それほど重症にならなかったのが幸いでした。再び3月初旬に冷え込むみたいですので、ご注意願います。

毎朝、ワイドショー?で様々な医師が出演しています。医師でも色々職種がありますので、ご説明の機会を頂ければと思います。
まず基礎医学と臨床医学に大きく分けられます。基礎医学に従事している医師は、基本的には研究をしています。培養細胞や実験用の動物を用いて、体の仕組みや病気の仕組みの解明や、新しい治療薬の開発をしたりします。臨床医学は、病気になった方の診療を行うのが共通点ですが、診療所(一次医療機関)では感染症、成人病など身近でかつ軽症な方を主に診療します。二次医療機関では、入院診療が必要になった方を診療します。三次医療機関では、1~10万人に1人の珍しい病気や、二次医療機関で治療が困難な高度医療を必要とする方を診療します。それぞれに役割があり、二次、三次医療機関に入院・通院されている患者さんは、体力や免疫力が非常に弱くなって病気と向き合っている方ばかりです。
マスク着用やアルコール消毒して感染症は激減しましたが、感染症以外の病気、心臓病、悪性腫瘍、腎臓病やリウマチ、神経変性疾患の患者さんは減りません。身内にそういう患者さんがいないと、イメージしにくいかもしれませんね。一部に新型コロナウイルス感染症患者さんの診療を受け入れない医療機関の事を咎める方がおられますが、以上の様な仕組みになっていますので、ご理解頂けると幸いです。
余談ですが、あまり得意でない領域の質問、例えばウイルスの基礎研究を行っている専門家に、病院での治療の事、公衆衛生的な事、医療機関への受診方法などについて、MCの方が尋ねているのをみると気の毒な気持ちになります(最近、少し改善されてきた様です)。

昨年のこの頃一斉休校の要請が出されました。2020年4月には1回目の緊急事態宣言、2021年1月には2回目の緊急事態宣言がありました。思い通りに行かない日々の中、お子さんも保護者の皆様も良く辛抱なさいました。

年長さんの皆さん、御卒園おめでとうございます。
小学校での生活、楽しんで下さいね。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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