教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
園医のつぶやき その3
園医のつぶやき その3

今回は熱中症(≒脱水症)、水分補給について一緒に考えてみましょう。
(心臓や腎臓の病気で、塩分と水分摂取を制限されておられる方は、主治医の指示に従って頂く様お願い致します。)
一般的には「こまめに水分摂取しましょう。」「涼しい環境を維持しましょう。」につきます。幼稚園児の場合は、よほどの悪条件が重ならない限りは、重症の熱中症にはなりにくいかとは思いますが、「水分補給」について少しお話させて下さい。
①日頃から適度な運動をしており、暑さにも慣れている場合
汗から塩分がそれほど失われないので、お茶やスポーツドリンクで良いでしょう。
 ②日頃運動せず、暑さに慣れていない場合
汗から塩分が失われる可能性があります。活気があるうちはスポーツドリンクでも良いですが、「少し元気ない」とか「尿の色が濃い(黄色~茶色)」などある場合は、十分な経口補水液(アクアライトORSまたはOS-1)を飲ませるようにして頂きたいと思います。
 腸(小腸)から水分が効率良く吸収されるためには、水とナトリウムとブドウ糖がバランスよく含まれている必要があります。スポーツドリンク(アクエリアス、ポカリスエットetc)は非常に飲みやすい飲料ですが、脱水症の治療の理想から言うと、塩分が少なめで糖分が多すぎるのです。時々、スポーツドリンクを薄める方がいますが、脱水症の「予防」としては使えない事はないですが、「治療」としては感心しません。経口補水液は、元気な時に飲むと少々しょっぱく感じられますが、塩分と水分のロスがあるときは比較的すんなり飲めると思います。
 ぐったりしていて、水分を口から飲ませようとしても受け付けない時や、体重が日頃より10%前後減っている時(人によっては5%以上の体重減少でぐったりする場合もあります)は、医療機関に行きましょう。
 熱中症について、参考になるサイトは色々ありますが、良くまとまって実用的と思われるものを一つ御紹介しておきます↓。
http://isec.cc.okayama-u.ac.jp/pdf/etc_2009/nettyuusyoutaisaku3.pdf
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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