教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
10月園医さんのつぶやき『喘息の治療法の今・昔』
喘息の治療法の今・昔
初秋は、1年で最も感染症が流行しにくい時期です。しかし、夏型の気候から冬型の気候のはざまを行ったり来たりしますので、昨日まで元気だったのに、今朝急に発作が起こって来院される喘息の患者さんの割合が増えます。
昭和の頃は乾布摩擦、鍛練療法が主流でした。20年前までは背中を叩いて痰を出したりしていました。その頃は気管支拡張薬の吸入と内服、テオフィリン製剤の内服または点滴が主流で、ステロイドの注射が重症患者さんに使われ始めた頃です。気管支拡張薬の内服は、現在でも状況によって重宝しておりますが、気管支喘息の症状が最も悪化しやすい夜明け前に、薬の効果が弱くなる欠点があり、貼付剤(テープ)に代わって行きました。2000年に、アスピリン喘息の方に福音をもたらしたロイコトリエン拮抗薬(RSウイルス感染症の悪化防止や、一部のアレルギー性鼻炎にも効果あります)が登場しました。
何と言ってもステロイド吸入薬の登場・普及により、気管支喘息の発作は軽くなり、入院する頻度が激減していきました。それらの新しい治療法の確立に伴い、テオフィリン製剤を使用する機会が減りました(一部の患者さんには今なお著効しています)。さらにステロイド吸入薬と長時間作動型気管支拡張薬の合剤の登場により、ますます気管支喘息のコントロールがより良くなりました。たびたび喘息発作で急患センターを受診される方は、かかりつけの小児科医に治療法の見直し等のご相談をなさって下さい。

水痘ワクチンの定期接種化のお知らせ
 この10月より、水痘ワクチンが定期接種の仲間入りをしました。対象は1歳以上、3歳未満で、水痘に罹患していない方です。3ヵ月以上の間隔をあけて2回接種になります。
3歳以上、5歳未満の方で、水痘に罹患された事がなく、1度も水痘ワクチンを接種されたことがない方、平成27年3月31日まででしたら、1回だけ接種することができます。
ご不明な点は、宗像市役所子ども家庭課までご相談下さい。

ハチ・虫刺されにご注意を
 今年の夏は雨が多く、スズメバチはあまり増えないのかと思っておりましたら、「甘い!」と専門家がテレビで注意されてました。白い服装、騒がない、じっと低い姿勢を保つ、服の上にとまっても手で払い除けない、などが基本的な対策になります。また、葉っぱの後ろに毛虫が密集していて知らずに刺されているお子さんもこられます。どうぞお気を付け下さい。

もうすぐ運動会ですね。好天と、お子様方のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
がんばれー(^o^)/。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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