教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
園医さんのつぶやき 8月号(その123)【新型コロナ感染症以外の感染症にもご注意を!】
暑い日が続きます。昨年、東京オリンピックが開催されましたね。猛烈な暑さの中で、選手の皆さん頑張っておられましたが、今年も負けず劣らずの暑さが連日続いております。くれぐれも熱中症にお気をつけ下さい。水分を一度に大量摂取しますと、かえって体の調節機構を乱してしまいますので、20分おきに涼しい場所で、休憩する際にコップ半分~1杯程度を取って頂ければ幸いです。
医療崩壊とは何でしょうか?いつも通りの診察が受けられない、いつも通りの検査が受けられない、救急車を呼んでもなかなか到着しない、やっと救急車に乗れても受け入れ病院が見つからない、予定されていた入院や手術が延期になりめどが立たない。あまり普段は気にならない、気にしない事ですが、先日の携帯電話の様に、今まで当たり前に利用できていた医療サービスが受けられなくなる事、これが医療崩壊です。新型コロナウイルスに感染していなくても、熱中症も含めて体温が高いと受入れを断られてしまう可能性があります。宗像市はまだマシな方ですが、関東地区では大混乱になっています。
受診のタイミングですが、37℃台で比較的元気・活気があれば1日くらい経過をみて、翌日に受診・検査が出来れば検査を、38℃以上になりぐったりしていれば2時間くらい経過していれば検査で陽性が確認できる可能性があります。もちろん例外はありますが、ほとんどの方はこのタイミングで検査して頂ければ、鼻に綿棒を入れて検査するのが1回ないし最低限の回数で済みます。症状が出始めた時に手持ちのお薬が全くない場合は一度受診されて良いでしょう。ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
夏休みに入り小学生以上の感染者の増加スピードは若干弱まった様ですが、夏休みが終わると再度流行し始める可能性があります。どうぞ、引き続きご注意願います。
他の病気は、アデノウイルス感染症とRSウイルス感染症と胃腸炎が流行しています。
アデノウイルス感染症は、高熱のみが出るタイプと、眼と喉が赤くなっていわゆるプール熱と言われる状態になるタイプがあります。抗原検査は新型コロナが陽性になるよりも若干時間がかかる印象ですので、38℃を越しても1~2日くらい様子をみてから検査でも良いでしょう。特効薬はありませんが、高熱が続く時は解熱剤を頻繁に使うより良い方法を考えますのでご相談下さい。
 RSウイルス感染症は、鼻水、咳、微熱(時々高熱)で始まり、ひどいとゼイゼイ言います。呼吸障害が強いと入院になりますので、ひゅうひゅうゼイゼイ聴こえたり、喉元や肋骨の間が呼吸の度にへこんだりする時は、早めに医療機関を受診しましょう。
 胃腸炎は多くないですが、流行が細々と続いています。ウイルス性が大半ですが、ごくまれに細菌性の人がいます。食品の管理にも御留意願います。
政府も、地方自治体の皆さんも、医療関係者も、もちろん皆さんも、誰が悪い訳でもありません(これをやれば解決する!とういう魔法はありません)。お互いに思いやりをもって協力しあい乗り切ってゆきましょう。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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