教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
園医のつぶやき 5月号(その132)【5月は内科検診に伺います!
こんにちは。園での生活に慣れましたか?さて、厚労省より5月8日以降の事で
「感染症法上の位置づけ変更後の療養について(令和5年4月14日)」が通達されました。
分かりやすく5枚にまとめられていますので、全体をしっかりお読み下さい。
https://www.mhlw.go.jp/content/001087451.pdf

さて、5月は内科健診に伺います。以下の項目をふんわりと評価させて頂きます。
①成長が順調かどうか?
最近、急に身長の伸びが加速した、または停滞し始めたなどがあれば、医療機関を受診された方が良い旨お伝えします。プラスマイナス2標準偏差の中で、成長するペースも他のお友達と同じであれば殆ど心配ありません。
すでに通院されておられても、健診の場で評価した結果をお伝えする事があります。悪しからずご了承下さい。
②健康面で配慮が必要かどうか?
多少の風邪や肌荒れであれば問題ありませんが、ゼイゼイがひどい、湿疹の範囲が広く状態も良くない、背骨が真っすぐではなさそう、歩き方に違和感があるなどは早めにかかりつけに受診して頂く様に御願い致します。
③精神発達について
幼児はみんな、じっとしているのが難しいです。それが園で生活している間に、徐々に集団行動ができる様に成長してゆきます。もしも、ずっと動き回る、他人に手を出す、気になった物を触りに行く、かんしゃくが数十分から1時間つづく、または、お友達と交流しようとしない期間が長く続く等があれば心理的な介入が必要です。宗像市に相談希望(予約)して、お子さんを評価できるまで数か月要します。卒園する直前に相談し始めても小学校入学に間に合わないので、担任の先生と意見交換して余裕を持って相談致しましょう。
④肥満について
お子さんの実際の体重が、身長に対する標準体重に比べて20%以上多ければ軽度肥満、30%以上多ければ中等度肥満、50%以上で高度肥満となります。まず、治療が必要な病気が潜んでいないか見分ける(二次性肥満の除外診断)必要があります。それらがなければ単純性肥満となりますが、名前に反して事はあまり単純ではありません。食生活の習慣(食材の好み、摂取量、食べるスピード)、腸内細菌、基礎代謝、本人の指向性、ストレス、愛着形成など多岐にわたる要因が関ってきます。小学校高学年~中高生で肥満傾向が強くなると治療介入が難しくなります。お忙しいでしょうが、お休みの日のひととき、スマホから目を離して、ゆっくり会話しながらお散歩から始めてみてはいかがでしょうか?

寒暖差が激しい日が続いていますが、皆様どうぞご自愛願います。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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