教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
2019年1月『肥満について』
明けましておめでとうございます。
食べて寝てを繰り返したら、少々体重の事も気になりますね。
お子さんの身長に対する標準体重を調べるには以下の表をご参照下さい。
http://jspe.umin.jp/medical/files/fuhyo3.pdf
肥満度(obesity index)={(実測体重―標準体重)÷標準体重}×100(%)で計算して、20~30%が軽度肥満、30~50%が中等度肥満、50%を越すと高度肥満になります。
中等度肥満になってしまっている場合は、かかりつけでご相談されて下さい。軽度肥満の人も安心されず、偏った食生活やカロリー摂取過多が定着してしまうと、肥満解消が難しくなりますので、親子で一緒に、あまり苦痛にならない様に、しかししっかり考えて取り組んで頂きたいと思います。間食(炭水化物の多いもの:甘いお菓子、インスタント麺など)やジュース類を摂りすぎているケースが少なからずあるようです。
また、ご両親に肥満傾向がないのにお子さんの肥満度が高い場合は、症候性肥満と言って、ホルモンの出方が狂ってしまっている可能性も調べておかなければいけません。特に短期間で肥満度が急に進んでしまった場合は、下垂体または副腎のホルモンが出過ぎていないかチェックが必要です。
 やせすぎも問題です。肥満度が-20%を下回った場合は栄養障害、腸からの吸収障害などの病気の存在も調べる必要があります。こちらも親御さんの体格とあまりに異なる場合はご相談下さい。

昨年末、クリスマスの連休からインフルエンザの方がとても多くなりました。先月号にも書きましたが、どうぞご注意下さい。特に乾燥した密閉空間に比較的多数の人が集まる空間は危険です。可能な場合はマスクをして、喉が乾燥しないように小まめに水分(緑茶など)で潤す事も予防につながります。手洗い、うがい、加湿をお願い致します。
 水痘(みずぼうそう)も、ちらほら出ている様です。残念ながら2回ワクチンを接種していても、感染している方が少数ですがおられます。水疱が胸部、腹部、背部から始まって、時間とともに水疱の周りに赤い暈(かさ)が出来てくる様ですと疑わしいです。インフルエンザと違って潜伏期間が長く、接触してから2~3週間経過して発症します。周囲に発生があった場合は、そのタイミングで水疱が出てこないかお風呂の時など確認をお願いします。発症しても軽症で済みますので、やはりワクチン接種はしておくべきでしょう。

 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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