教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
2015年6月園医さんのつぶやき「夏に近づくと起こる病気は!?」
昨年の6月号で、じわじわ暑くなって来ていますね、と書きました。今年は5月の中旬からいきなり暑くなりましたね。宗像市内の中学校、小学校の運動会は殆ど終わっていますが、他の地域で運動会の練習中に熱中症などと聞きますと、ヒヤヒヤしてしまいます。
高温多湿になり、インフルエンザも影をひそめて参りましたが、夏が近づくとエンテロウイルスの出番です。手足口病は手と足と口(肘、膝、おしり、年によっては体幹にも出ます)、ヘルパンギーナは口の中に水疱ができます。水疱が出ますと、目印としてわかりやすいですが、症状が発熱だけという非特異的熱性疾患と呼ばれるグループも意外と少なくありません。発熱、嘔気・嘔吐、頭痛などの症状を示す、無菌性髄膜炎や、意識障害、脱力~麻痺、場合によっては呼吸障害までみられる脳炎、脳症などの合併症が出ない事を祈っております。
感染性胃腸炎もまだまだ流行しておりまして、軽症の方が主ですが、下痢症状が強い方は、水分と塩分と糖分がバランス良く含まれる、OS-1やアクアライトなどを飲んで頂く様お願い致します。腸からの効率良い水分の吸収に塩化ナトリウムとブドウ糖が必要です。うどんやコンソメスープなどでも代用できますが、お茶や白湯など塩分も糖分もほぼゼロの飲料は適していません。嘔吐を2回以上したら、早めに医療機関を受診しましょう。吐き気が止めずに、水分や食事を繰り返し与えて、嘔吐の回数が数回~10回以上になって来院すると、点滴したり重症になると入院が必要になってきます、意識がちょっとおかしい、またはお腹の痛がり方が非常に強い場合は、感染性胃腸炎以外の原因(頭蓋内の異常、または腸閉塞を起こす疾患)も考えなければいけませんので、特に早めの医療機関の受診が必要です。
6月はカンピロバクターなどの食中毒の発生も増える時期です。食品の保存状態のチェック、調理器具やスポンジなど台所の管理も宜しくお願い致します。
もうすぐ梅雨入りするかもしれませんが、規則正しい生活を心がけて夏バテしないように頑張りましょう。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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