教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
園医のつぶやき 4月号 その143【定期接種ワクチンについて・・2024年 春です!】
園医のつぶやき その143

みなさまこんにちは。今年は桜の開花が遅めで、3月末から咲き始めましたね。
新入園の皆様、おめでとうございます。毎月、感染症や医療全般の事やその他の時事ネタを、園医としてつぶやかせて頂いております宮原小児科医院の宮原と申します。お付き合いのほど、どうぞよろしくお願い申し 上げます。

 さて、令和6年度は開始早々、小児の定期接種のワクチンの種類と内容の変更があります。
生後2か月から始まる、四種混合ワクチンとヒブワクチンが合わさって五種混合ワクチンになります。それから、小児肺炎球菌ワクチンが、今まで13種類の血清型に対応していたものから、15種類の血清型に対応したものが使用できる様になりました。2024年2月1日以降に生まれた方は最初から新規のワクチンを使用できます。2回目以降の接種が4月1日以降になる方は、かかりつけ医と相談されて下さい。あと、年長さんはMRワクチンがありますので、年度末にかけこまなくて良いよう、早めの接種をお勧めします。

 感染症の情報ですが、福岡県医師会はホームページ上で毎週、前の週の日曜~土曜感染症の発生状況を情報提供しております。「福岡県医師会」「県民の皆様」「健康情報」「インフルエンザ・感染症発生情報」の順番で押して行きますと、各種感染症の発生状況がわかります。県内の定点に選ばれた医療機関から毎週報告してもらい、県医師会で集計した総数と、それを定点の数で割って、1医療機関の1週間あたりの発生数(1定点当たりの患者数)を算出します。1定点当たりの患者数が1を超えると流行していることになります。インフルエンザはだいぶん落ち着いてきていますが、流行は終わっておりません(令和6年第12週で7.57)。新型コロナ感染症も大流行ではありませんが、続いています(同、4.90)。その他はA
群溶連菌咽頭炎(5.89)、感染性胃腸炎(3.96)が1を超えていますので流行中ということになります。1定点当たりの患者数が算出されていませんが、ヒトメタニューモウイルスも流行しています(入院が必要な肺炎を起こした方のみ保険適応となっております)。迅速抗原検査がない感染症では、ライノウイルスやパラインフルエンザウイルスなどが感冒症状を引き起こします。比較的軽症の事が多いですが、時々高熱になりますので、保護者の皆様と医師を両方悩ませることになります。

 最後にお願いです。こども園の周りの道は狭くて見通しが悪い箇所が多いです。T字路に一旦停止が書かれていない箇所もありますし、一旦停止と明示されていても停止しない車、速度超過の車、右折時に反対側の歩行者や自転車を巻き込みそうになっている車を少なからず見かけます。人生はロールプレイングゲームです。徐行、左右確認、中高生の自転車が飛び出してくるかもしれない等、来園時にお越しの際はご注意のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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