教育改革の推進

健康管理

園医さんのワンポイントアドバイス

幼稚園の園医さんによるワンポイントアドバイスをご紹介します。幼稚園園医 宮原小児科医院 宮原道生先生です。
7月園医さんのつぶやき『夏休みを迎える前に一言~事故防止について~』
 寒暖の差が激しい日が続いて、かぜをひいている人が増えていますが、皆様お元気でしょうか?今回はやや散漫になりますが、夏休みを迎える前に、事故防止に関する事項を中心にお話させて頂きます。
①子供を車におきざりにしてはいけません。
親がパチンコしている間、車にこどもをおきざりにして脱水、死亡という記事を見かける度に悲しくなります。御存知とは思いますが、炎天下で、車内温度は50℃を超します。サン・シェードをしても45℃程度まで上昇します。1時間以内でも高度の脱水に陥る危険性があります。もし、知り合いの人がしていたら注意して上げて下さい。
②基本、川で泳ぐのは、やめましょう(川底が平たく、流れもゆるやかで、遊泳しても安全と保障されている場所以外で)。川の水温は低いことが多く、準備不足のまま飛び込んで水を飲み込むと、血圧低下、徐脈や心停止(迷走神経反射)などがおこる危険性があります。
上流のダムの放流があれば、鉄砲水がおそってきます。鉄砲水とは、川の上流から津波がくるような物、と考えて下さい。流れに抵抗することは不可能です。
海水浴では、離岸流に気をつけましょう。
遊泳禁止のところで泳がないようにしましょう。
海辺、川辺での洋服を着た状態でのレジャーは、必ずライフジャケットを着用しましょう。
③汗をかく練習をしましょう。こまめに水分をとりましょう。
梅雨が明けますと、急激な気温上昇が予想されます。その際大切なのが、暑さに対応できる体を作っておくことと、こまめに水分を摂ることになります。1日中、クーラーの中で涼しくしていますと、汗腺がなまけてしまい、急に暑くなった時に汗をかくことが出来なくなってしまいます。適度な運動をして汗をかきましょう。

最後にお願いですが、医療機関にかかる際には、お薬手帳を携行しましょう。
複数の医療機関を受診される方は多いと思います。数日前に処方された薬を服用して、症状が良くなったか、そうでなかったかは非常に大切な情報です。迅速診断キットという便利な検査法が出来ていますが、まだまだ、少数の病原体に対してのみしかできません。この薬を飲んで、熱が下がらなかったら、AとBによる感染症は否定的だな、CやDを想定して別の薬を投与しよう、という事を考えながら私たちは診療しています。また、継続的に飲んでおられる定期薬との相性の判断が必要になる事が少なからずあります。すでに治療を受けておられて経過が思わしくない、悪化した際、手ぶらで急患センターなどに来院されるとお子さんにとっては非常にマイナスです。どうぞよろしくお願い申し上げます。
<園医>宮原小児科医院 宮原道生先生
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