園医さんのつぶやき

2026年1月7日
園医のつぶやき 2026年1月号 その164「座薬の使用方法について」

こんにちは。2026年1月になりました。様々な年越しをなさったのではないでしょうか?今年も、どうぞよろしくお願い致します。

冬休みに入ってから、インフルエンザのピークも過ぎた様に感じられました。この時期は、東日本、北日本など遠方から、中には海外から帰省されてこられた方々も受診される事があり、「また、来ました~」「あら、昨年と同じ日ですね~」などの会話を致しまして、お子さんの成長とお住まいの土地のみやげ話をお聞かせ下さって、少しほんわかした気持ちにもなるものです。

さて、インフルエンザで高熱の際、坐薬(坐剤)を使おうとすると、お子さんが痛がって逃げ回るというお悩みをよく伺いました。スマホ等で、「痛くない坐薬の入れ方」を医師、看護師が様々なSNSで紹介されていますので、見比べ聴き比べて頂けると良いですが、要は①冷蔵庫から出して、最低室温に戻す、できれば人肌に温める、②そのままの状態で肛門に入れないで下さい。ワセリンやオリーブオイルなどの潤滑剤(医療機関では「ぬるゼリー」を使います)を、通称「ロケット」型の先端から半分くらいまで付けて、「痛くないからね~」などと声かけをして落ち着かせてから、ゆっくり入れてあげて下さい。ワセリンや油などがなければ、水道水をチロチロくらい出しながら、坐薬を水にくぐらせて下さい。表面に細かい水滴が出来るだけでも坐薬の滑りが良くなります。お子さんとの良好な人間関係の構築のためにもよろしくお願い致します。

先日、サンドウィッチマンの「病院ラジオ」を視聴致しました。大学病院に通院する、様々な病気の方々が紹介されていました。たまに起こり得るけれど、そこまで重症な状態は珍しく移植待機中な方、診断が困難で非常に稀な病気の方、身体機能は正常だけれど学習が非常に困難な状態のお子さん、余命宣告をされた方などがおられました。基本、お笑いを封印して優しく柔らかく応対される雰囲気の中、病気と向かい合っている、病気と一緒に生きている方々のお話が、壮絶であったであろう治療内容や絶望の淵から、上を向いて立ち上がり前へ進む気持ちになられたのでしょう。一見、健康そうに見える方でも、闘病中であったり、配慮が必要であったりする場面が少なくありません。サンドウィッチマンのお二人の様な達人になるのは簡単ではありませんが、あの様なマインドを忘れない様にしようと自分に言い聞かせた次第です。

嘔吐から始まる病気は多々あります。溶連菌やアデノウイルス感染症など、咽頭に炎症が起こり始めて吐き気がもよおされる場合。インフルエンザなど、発熱時にすでに体内でケトーシス(糖分が枯渇、脂肪分解による糖新生、血液が酸性化、胃液を吐いて代償など)が起こってしまっている場合、発熱していなくても、絶食が長引けば嘔吐し始めます。それらの病気ではなさそう、というと胃腸炎が疑われます。

冷え込んできますとウイルス性胃腸炎が、製造・保管のいずれかの過程で汚染された食品を摂って細菌性の胃腸炎などを発症してしまいます。いずれにせよ、嘔吐を繰り返している場合は早めの医療機関受診をお願いします。自宅にナウゼリン坐薬がある際は、使う量を再確認してから、上記の要領で使ってみてください。肛門に入れた後、30分くらいで効果がみられるので、少しずつ水分を飲ませてみて下さい。一気飲みはしないように、小分けにしておやり下さい。それでも嘔吐を数回繰り返してしまう場合は、医療機関受診をお勧めします。何時にナウゼリン坐薬を使用したかをお伝え下さいますとその後の治療の方針に役立ちますので、メモをお勧めします。

お互いに暴飲暴食、運動不足に気を付けながら、良い年になりますよう、お祈り申し上げます。

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