教育改革の推進

健康管理

栄養士さんのワンポイントアドバイス

第5回 栄養士さんのつぶやき 「暑いときは、熱い食べ物を」
「暑いときは、熱い食べ物を」

 毎日暑いですね。こんな時は冷たいアイスクリームでも食べたいですよね。でも、ちょっと待ってください。
 たしかに、脱水症状を防ぐために、夏場には水分補給が欠かせません。でも「暑い時には、熱い物を飲む」という言葉を耳にしたことはありませんか。このときの「熱い物」とは熱湯ではなく実は人肌より少し温かいくらいに冷ましたお湯(白湯・さゆ)のことです。飲料水を冷やして売るのが常識だったコンビニエンスストアでも、最近は常温のまま販売しているのをよく見かけます。これは①冷たい飲み物は好きではない②体を冷やしたくない③水滴でかばんがぬれて持ち運びに不便④薬を飲みたい、などの理由があるようです。
 つめたい水は体内に入ると臓器を冷やします。腸が冷えた場合、その働きが悪くなり、下痢をすることがあります。また、糖分や塩分の吸収率が悪くなり、からだの負担も増えます。本来人間の体は、冷たい物を摂るようには出来ていないのです。胃腸が弱ってしまっては、元も子もありません。冷蔵庫内の飲み物は冷たいまま飲まずに、飲む前にコップに移して放置し少しでも常温に近づけて飲むという手もありますよ。
 また、夏にお役立ちの一品として「生姜」があります。昔から漢方薬の原料として使われていました。外国では「ジンジャー」という名称で香辛料として使われてきました。
 唐辛子は口の中がヒリヒリし汗をかく様な辛さなのに対し、生姜は鼻がすっと通るような汗をかかないタイプの辛さです。この辛味成分は殺菌力が強く、胃液の分泌を促し食欲を増進します。さらに新陳代謝を高め発汗を促す作用があります。芳香成分は唾液の分泌を促し、消化を助け、胃腸の調子を整えます。保温作用により疲労回復効果もあります。ただ薬効が少し強いので食べすぎにはご注意下さい。
 昔から生活の知恵として、夏の定番「そうめん」の薬味として生姜を使いますよね。そうめんは冷たくしていただきたい一品ですが、ぜひ生姜を使ってください。生姜の香りの成分は皮の周りに多いので、皮を良く洗い、むかずに使用してみてくださいね。
 健康・美容のためにも、冷たい飲み物はできるだけ避け、生姜を食べて、この暑い夏を乗り切りましょう。
     
バックナンバー